1月22日、「パパの育児応援塾」全3回の第1回を実施しました。定員を大幅に上回る申し込みがあり、待ちに待った!という表情の40名のパパが受講しました。グループファシリテーターを務めるファザーリング・ジャパン会員10名も加わり、総勢50名のパパたちが集結してパパの育児を学び、語り合います。 まずファザーリング・ジャパン理事の東浩司さんによるオリエンテーションが行われました。全国各地でパパ向け連続講座を手がける東さんから、今回の目的である「パパ友ネットワークを作ろう!」の呼びかけがあり、アイスブレイクをした後に「笑っている父親になろう!」のメッセージが贈られました。 続いて、本日のメイン講師である古市憲寿さんの登場です。古市さんは独身ですが、昨年出版された『保育園義務教育化』が話題となった新進気鋭の社会学者です。ファザーリング・ジャパン理事の高祖常子さんからのインタビューに答える形で講義が行われました。 「お母さんを人間扱いしていないのでは?」。古市さんから日本の子育てが母親に育児負担が偏っている問題について率直な意見が述べられました。留学や取材で訪ねたノルウェーでは父親の育休取得が当たり前で、長時間労働なしで一人あたりGDPが日本よりも上回っている等の指摘がありました。 また、「保育園義務教育化」の著書タイトルは、あえて無償化ではなく義務教育にすることで、保育園に子どもを預ける後ろめたさがなくなることを狙ったと解説があり、マシュマロテストの事例紹介など乳幼児教育の重要性が強調されるとメモをとる受講生がいました。 質疑応答も活発でした。「父親と母親の役割のちがいは?」の質問には古市さんから「男女であまり変わらないと思うが、夫婦でお互いの心地よいバランスを見つけるといい」と回答がありました。「夫に育休をとってほしくない、働いてほしいと言う女性が多いのだが、どう思うか?」の質問には「父親が育休をほぼ取っていなかった時の価値観で、みんなが育休をとるようになれば変わる」と回答がありました。 古市さんご自身が祖父母からいろいろ教わったとのことで、多様な人間関係の中で育まれることの大切さが強調されました。 講義の後はグループワーク。「普段、育児や家事をどんな風にしているか」のテーマで、パパ談義を交わしました。パパたちは子育ての話しをする相手が案外いないものです。パパ同士で子育てを語る喜びがあり、パパ友がいると楽しい!という声もあがりました。話し合いでは「何をもってイクメンというのか?」「イクメン=仕事に熱心でないと職場でレッテルを貼られる」「子育てしたいけど仕事が忙しくて土日しか関われない」「家事や育児で妻からダメ出しされる」「週末は子供を連れ出して妻に一人時間をプレゼントする」といった、パパたちを取り巻く課題など様々に語られ、子育て先輩のパパがアドバイスをする場面もありました。 最後に東さんから「妻への感謝を忘れない!」と締めのメッセージがありました。「夜の講座に出るなら、早く家に帰ってきて子供をお風呂に入れて欲しいと思っているママはきっといるはず。今夜の学びや気づきを妻と共有しましょう」と伝えられました。 古市さんから「育児は仕事と違って外注できることが少ない。料理や抱っこなど得意でないことも向き合わなければならない。でも、これが仕事に生きてくると思う。日本は男性の育児についてネガティブだけれど、ここにいる人はポジティブですね!」とエールがありました。 アンケート感想(一部) <古市さん講義について>
<ワークショップについて>
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